先日高級なお寿司をご馳走になった。ことばを発して良いものか撮ってもいいのか、手で頂くのかペースはどうか・・何ともいえない緊張だった。(と、酒が入りだすと1時間もしないうちに大分それは解かれていたが..)そして最後の方におネギが浮かんだお味噌汁が出された。特に具はないけれど香りと味覚から今ここで味わったものを連想させるsoupだった。
お味噌汁、というメニューは自分の中のナンバー1 好きな食べものだ。家でもまずは具は何にしようと冷蔵庫野菜室をガラッとひいて、うん大根に人参、玉ねぎに小松菜(ほうれん草に豆腐・・えっと、あちょっとおかずが手薄だから豚汁にしようかな・・具を変えていくと味は変化して、更に出汁をとると確実に美味しくなって、というのを味見しながらこれでいい、という点を見つける。自分だけだったらお味噌汁とご飯だけでも充足感はある、と思っている。
よぎる。学生の頃友達の家で「これ食べて行き」と、妹さんがお盆に揚げたての春巻きにキャベツが添えられ、そしてお味噌汁に温かなごはんがのったのを部屋に持ってきてくれた。確かお父さんは子犬のさんぽに出かけて、夕方だった事があるかもしれないがゆったりとした日常の流れが心地良かったな。あのお味噌汁も美味しかった。
給食のお汁も家庭(うち)ではそこまで時間をかけない出汁をきっちりだしていた。チーフと栄養士さんによって味に違いはあるもののほっとする味には変わりない。
究極、お湯がお水に具を入れて吟味された売られているお味噌を溶けばそれで一品。作りも味も肩の力がぬけてそれとなくいつも登場する、味は違えどどれも一時の幸せを感じる献立だなと思う。
味噌汁ではないがこの日に入れてくれた母のお茶も香と味がしんみり湯に溶け出しやさしく口の中で広がった。
味覚の記憶…忘れないだろう。