空をみて

先日の8日、東京上野にある東京国立博物館で催されている「中尊寺金色堂」展に行った。雪が散らつき早朝の少しだけ積もった中はいつもよりは空いているかと思ったが海外国内問わずこれを心待ちにした人達で賑わっていた。

入場するや鮮明な原寸大の金色堂の8K映像が待ち、その前で煌びやかな金色に圧倒されながらその空間に暫く佇んだ。確かに金箔の華やかさがある。が、仏像様の存在か、中のすべて手で施された装飾からか、藤原清衡の現世の「浄土」争いのない平和への思い・・からか見た目とは反して静寂な空間を感じる。これが岩手県南部の平泉町にしんとあると思うと尚更趣のあるものだろうなと思えた。

これだけの金箔を使えるということは沢山採れたのかと思いきや、そうではなく藤原家の富の象徴と清衡のこのお堂にかける思いがここに集中されたということらしい。立派な折上げ格天井、柱に施された螺鈿細工は目が釘付けになった。同じようにカーブをつけて極楽の花や唐草の模様がデザインされていて、柱の数こそ忘れてしまったがこれを全部に施す。桁がたわまないように蛙の開いた脚の形をした束のカーブも見事だった。

屋根部分も瓦と同じように木で形造り、軒にかけてゆるやかに上がっているカーブもとても美しい。四方一辺が5.4mとのことで全体のバランスにこれまたため息が出る。ここだけ写真撮影が許可されていたので見る人はあらゆる角度から撮られていた。

仏像や書、お堂の絵は経典の一字一句で形となる細やかさ・・ 棺もあった。

900年前に15年かけて建てられたお堂は、煌びやかで静で見るものすべての装飾に職人の動きを見るような正に世界遺産というものだった。

四月十四日まで開催されている。

 

~もうひとつの展示室~

ここでは江戸時代の浮世絵をスタンプで簡易に体験できる。(なるほど~と思えた)

着物、簡易の鎧、螺鈿が施された入れ物の3D映像、画面上で螺鈿のデザイン体験もできる

  ここを出ると広い会場に土産もの売り場が広がっているので、購入するのに(しなくても)日本の絵柄を知ることができると思う。(友達はネコのパラパラ漫画カードを買っていた、そのようなモノもある←とても可愛らしい)

~そして~

外に出ると雪はやんで陽射しが出ていた。これは何だ?という樹があり近づくと「ヨシノシダレ」という札が立っていた。枝だけがしだれると見た目が少し奇妙だが、あと数週間すれば見事な桜の花をたくさんつけるのだろう🌸 丸まるとなったスズメたちがかわいかったな。

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