バスタブを洗い湯を溜めるのに水道管をひねる。湯は抵抗なく待機していたみたいに泡も立てずすべり落ちた。
ぼくらはみんな生きている・・・ なぜかポッかりかりぼそっと口ずさんだすんなり出てくる歌詞と曲、あぁ,やなせたかしの詞「手のひらを太陽に」だ、いちご絵本には幻想的でいて現実的な作品がたくさんあって寝ころびながらぺらぺらと読んだり眺めたりすることが多かったなと、印象的だったワインレッド色した大きめの絵本が浮かんだ。みみずだっておけらだって、あめんぼだって・・
そうだね。
そういえば..と本棚にある「勇気の花がひらくとき」やなせたかしの生い立ちと詩が載っているこれも赤い本(漢字にはルビがふってあるので子供~大人まで読むことができます)を開いてみた。あの有名な「アンパンマンのマーチ」の歌は東日本大震災の被災地で勇気づけのためにラジオで流されこれも老若男女問わず大反響だったとある。
そしてゆっくり詩を読んだ。
「てのひらを太陽に」
ぼくらはみんな生きている 生きているから 歌うんだ
ぼくらはみんな生きている 生きているから かなしいんだ
てのひらを太陽に すかしてみればまっかに流れる ぼくの血しお
みみずだって おけらだって あめんぼだって
みんなみんな生きているんだ ともだちなんだ
「絶望のとなり」
絶望のとなりに だれかが そっと腰かけた
絶望は となりのひとに聞いた
「あなたはいったい誰ですか」
となりのひとは ほほえんだ
「私の名前は希望です」
1986年6月「詩とメルヘン」から
疲れたひとをやすませたい さびしいひとをなぐさめたい
悲しいひとをほほえませたい
でも どうやって
どうすれば そんな大それたことができるだろう
自分でさえもボロボロで もうくじけそうと思うのに
まして他人のことにまで お節介ができるはずがない
しかし 私は何かしたい
ひとの心をよろこばせたい
なぜなら うき沈みがちな人生で
それが 私のよろこびだから
ところで あなたは・・・・・・。
「めぐりあいの幸福(しあわせ)」
死にたいことも あったけれど
生きていたから よかったね
ここでこうして こうやって
ふしぎなふしぎな めぐりあい
あきらめなくて よかったね
そしてこの詩もいい。
「あこがれ」
あこがれよ
なかよくしよう
おまえだけが ともだちだ
つらいくらしで
風もひどくて
寒い朝には 泣きたくなって
ふしあわせだなと思うけれど
心のかたすみに
おまえは
ちゃんと生きてるね
ほかにも響く詩が載っていて読み易い本お薦めです。
~ Thank you for everything. ~