空をみて

お誘いをもらって神戸でMarco Mezquida率いるスペインのTorio(ピアノ・チェロ・ドラム&パーカッション)のjazzを聴いた。話しによると司会者の方は協賛を募り赤字覚悟、毎年大好きなjazzconcertの企画をされているとのこと、始まりにあたり53の協賛者のお店や医院等の名前を読まれていた。今回のスペインからの三人のプレーヤーのラテン気質(時間通りに来ないことや食費もあっという間に使ってしまうなど)について面白おかしく説明された。それは根底に信頼関係が成り立っていることを伺わせる。

2m近い身長で落ち着いた趣のあるドラムAleix、カールヘアを躍らせて笑顔軽やかに登場、始終きらきらの表情だったMartin、そして眼球の奥にうごめくものを感じさせながら微笑みを浮かべてピアノMarcoが上がった。日本語の挨拶で始まり英語で進行されていく。

クラシック・ブルース・スペインにブラジルにキューバ音楽.. ドラムと多種なパーカッションを操る音とリズム、そして真っ黒なMartinのチェロは多くの曲を指ではじき時折楽器を打ち楽器が揺れて更に高揚させる。その中ピアノが唄ってそれは繊細なタッチに響き、叙情的で絵が色が浮いてくるよう知らない世界へ導かれ聴衆も揺れていた。奏法も豊かで右手でピアノ弦を弾くメロディーがギターの音のよう、ピアノに吊った小さな鐘を鳴らすこともあった。広く深く自由に美しく流れる彼らの音楽は(彼の第一子に捧げられた「Lettre to Milos」に今回のライブ曲が多く収められている)Jazzファンでなくとも惹かれる曲が必ずあるだろうと思えた。

映画のワンシーン、ドライブでボリュームアップして聴くと心地よさそうだな(勿論いつでも だが)と思いつつJazzにクラッシック音楽を時折聴いたような(実際に解説を読むとロマン主義(かすかにブラームスへのトリビュートが込められたとある))静かな流れ・底に流れるラテンの躍動感、おしゃれ(身なりも)で温かなライブ、やっぱりライブが良いと感じる有難いひとときだった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


{title}New