空をみて

〇「もう梅雨入りですかね。」「雨が続きますね..」と校門を出て先の方には4,5人の小学生が歩いているのか止まっているのかわからないゆっくりとした足取りで進んで?いるのが見えた。すぐに彼らと重なり一人の黄色い傘を手に持った男の子に目がいった。その日は細長い雨が降っていたから傘をさしていたのだが彼は..

何気に目が合って咄嗟に「あれ、どうしてささないの?」と聞いてみると「あのねささないこっちの方が涼しいんだよ。」と笑って答えてくれた。「あ、そうか。」そういえば数年前には傘をひっくり返して一杯水を溜め髪びっとりの子もいたな。雨が降っているからってささないのも有り 自由で、ちょっと羨ましく思えた。

〇雨が地面に落ちて静な音が鳴って染み入り色が変わる。

ゆっくりしてピアノの時間も減らして「間」を感じた日。でもやはり鳴らしたくなってヘッドホンをつけていつもより気持ちも脱力、あまり考えず音符を追った。意外なことに前より音が良いような指も変な力が入っていないような・・ 雨みたいに空から含んだ水の重力をそのまま落とすみたいにすればいいのかと思えた。(ただ左指の弱さは相変わらず課題)短時間だったけれど久々心地良いじかんだった。

○ゆっくり外を歩く。ランナーの軽い息遣いが追い越して行き向こうの土のコースには、淡々と足取りを進める人犬の散歩をする人あり。どの犬も時折飼い主を見上げて「この調子でいいの?」と聞いているように見える。そして雨水を含んだ樹々たちは少しうっそうとどこまでも葉を増やしていきそうな勢いだが、足元では少しうつむき加減沢山の花をつけた山吹はちょっぴり恥ずかしそうに見えた。施設横の紫陽花は1週間前には見られなかったが丸くふわっと優しく青紫、6月間近の光景はこの花びらみたいに少しずつ彩をにじませ変化している。毎度のちょっとした発見 初夏の風景。

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