ピアノは幼い頃姉が弾いているのを聴いて自分も弾いてみたいと始めたのだった。レッスンの始まりは「お願いします。」終われば「ありがとうございました。」そして連絡帳に宿題を書いて帰りに透明の瓶に入った飴をもらい20分ほど歩いて電車に乗って帰る。ずっとそれが何年も繰り返されていた。練習不足で今日のレッスンは..と気持ちどんよりと行く日もあったが只純粋に楽しんでいたと思う。
そして先生が変わり一気に厳しさが増す(ある友達から今日は地獄の門番元気?と聞かれたりしていた)と同時に私生活の中で練習する目的までもが変わっていると気づくのだが、何となく自分にとって必要なこととして続いていたように思う。なのにある地点からここ数年前までここでは要らないんだと見ないよう触れないよう遠ざけてついにはある程度の楽譜を処分して(後悔)只々毎日をやり過ごすことに吞まれていた、と現在思う。
こうして拙くも文章を書くときの言葉や話しする時の言葉は鮮明で伝えるのに明瞭なものだと思うが不足してその隙間を埋めるようにピアノがあって..とても遠回りをして我に返り人生の折り返し地点で(とっくにかもしれない..)再スタートという感じがしている。
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