空をみて

帰りの八百屋さんでいい大根があるかと探しつつ、照らされて更に赤く美味しそうなイチゴやりんご、エクアドル産バナナにそして袋詰めにされた鮮やかなオレンジ色したみかんに目がいった。柑橘類を食べたかったので最終的にあまりはずれたことのない(と思っている)、おかしな響きに感じるぽんかんを買うことにした。いつも「みかん」を見るたびにオブラートに包まれたような記憶が甦る。

中学時代・・いつも一緒にいるわけでもないけれど時々話をするその友達はグループに属さないで、ノートには小さな文字を細やかに書き静かでいて意志の強そうな女の子だった。対照的に私は割と活発に見えるような生徒だった。ある日教室のヒーターに手を置きつつ二人で「人に生まれてなかったら何になりたい?」という会話になっていた。私は「水かなぁ。ある時は流れる液体、固まったり、蒸発したり小さくも大きくもなれるし、永遠で自由だから。」心底そう思ったから言ったが、今思うと有りがちな事(考え)かもしれない。

その友達は、「私はミカンかな。」「へぇ..なんで?」「だってミカンはオレンジ色の厚い皮の中に守らていてその中に又白い皮の袋があって収まって守られて、で又その中の小さい粒粒も薄い皮に入ってて可愛いから。」

みかんという答えに意外性を感じながら理由を聞いていたが、彼女の醸し出す空気と繊細さにオレンジの可愛らしさが見え隠れする中にあるユニークさ・・ 今だに不思議な気持ちになる甘酸っぱい思い出、今だったらどうなんだろう。

もし**だったらの話し、特に若い時にすると良いんじゃないかなと思う。何なら授業で身近な事から仮定課題を設けて正解なんて気にせずに自由に話たらいいのにな・・

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