自分のブログカテゴリー「芸術」を見て、書くつもりだったが見応えがありすぎて頭がぱんぱんなかなか書く事ができずいたのを思い出して書いている。去年10月に「ピカソとその時代」を鑑賞しに国立西洋美術館へ行っていたのだった。(’23.1.22迄やっています)
ピカソを始め、マティス・セザンヌ・ブラック・ジャコメッティそして今回特に印象に残ったパウルクレーの絵画 。作品はベルクグリューン美術館のコレクションから76点は日本初公開ということだ。それぞれ墨、切り紙、油彩、水彩、ペン・・技法は様々で違いを一枚の絵に見ることができる。
展覧会で大抵は絵画そのものを見て色々感じるわけだが、パウル クレーに限っては言葉にも暫く釘付けになっていた。「知ること、沈黙すること、やり過ごすこと」という題で、女性が見返ってあちらからもじっとみているようなシンプルな線で描かれた絵。どういうことか絵と言葉を何度か往復して目を凝らしても・・気になりながら次の絵に足を向けていたのだった。
この画家はスイスのベルン生まれで音楽一家で子供の頃はヴァイオリンがプロ級にうまかったが、ある時に色彩に目覚めて絵も描くようになりこちらでも才能を開花させる。そして新たに知ったのは後にあの有名なドイツのバウハウス(造形学校)で教授されていたという事だ。絵自体これを描いているというよりも題と共に一枚に広がる色全体から伝わってくる感じがするしやはり題から思想的なものを感じずにはいられない深いものがあった。私自身の言語能力の足りなさがあるにしてもやはり芸術は言葉では言い表せない気もした。
何を考えていたのか。これはエッセイや訳された本があるようなので探してみるかなと思う。
・・やり過ごすこと か。私はいつだったか今迄やり過ごしてきたから云々を書いた気がするが、時と場合によりこれも大切な事なのかなと改めて思う。沈黙はよく見て考えるということかな・・本を読んでみよう。
当然だがどれも色や線がとても味わい深い素晴らしい絵画達、そして宿題を貰ったような絵画鑑賞となった。