空をみて

神戸で初の初詣は十日戎で有名な西宮神社へ。数年ぶり元旦のお参りだったので人混みはある程度覚悟して向かった。ゆっくりと軒を連ねる屋台を見つつ警察官の誘導で進んでいくと白い石の鳥居が頭上に現れてきて、くぐると横には提灯が並び すぐ先には朱色の門、そして本堂に向けて更なる行列となっていた。両側にはやはり屋台が続いているので何が幾らくらいでどの店に人が並んでいるのか興味を持ちながら進むと、反対側にはその現実大衆的な空間とは全く違う「敬神」の文字が大きく描かれ、その上には商売繁盛・感謝・大漁満足…など少し小さめの文字が目にとびこんできた。それは宝船や鯛の絵が描かれたカラフルな旗が納め吊られていたものだった。と、反対側にある沢山の屋台もこの機会で商売繁盛となっているかもしれないので全く違うとは言えないし、でも神様と人の差はあって、でもいつも近くにいるような感じもするとごちゃごちゃ考えながら「えべっさん」に近づいた気がした。

ずっとお賽銭まで人の頭を見ていたわけだが、お賽銭箱に近くになると投げてもよくなって少しためらった。いつだったか投げて誰かの頭に直撃したことがあったので躊躇しているうち結局手前でいつも通り投げ入れて長いこと・・お祈りをした。神頼みである。

終えるとこれまた目に飛び込んできた。立派な米俵に「福男」と書かれたお米が積まれてその横にはタコが奉納されて、更にその横にはいかにもおめでたい酒樽が並び、また更に・・と、色んなひとの思いがそこに集まっているのを感じた。ほんと色々と福々しいことが起こってくるといいな。

この福男、ニュースで運動部の男性が一番になったりしているのを見たことがあるが、そもそもこれは昔、十日の前日は神様が通られるので民衆は居籠りをしなければならず、当日になって一番に神様にお参りに行く思いから始まった、ということらしい。この立派な文字で書かれた「福男」のお米を見るだけで福を少し分けてもらったような感じもしたし、酒樽にしては色んな名前のがあったので少し味も気になりつつ、酒産業の街なんだなと再認識した。

そして本堂の先は日本庭園、休憩茶屋や納められた石垣の上に鳥居があったり、割りと急な角度の橋(渡れない)があったり。石の鯛にはお金が置かれたり口に入っていたりした。この日は違うが、実際マグロが奉納されお金(銭)を張り付けて祈願するようだが、今年もコロナのため奉納を見るにとどまるようだ。

ほか、2月5日特別祈祷 福まいりをしたひとには、白を基調とした特別なご膳が振舞われ(先着150名様)舞いも鑑賞できるということを知った。こんな案内を見るだけでもなぜか厳かな感じもして自身の日頃のごちゃごちゃを清めた方がいいのかも・・という気がした。

この神社という所は気持ちを洗う(清める)ことができる、聖なる場所だと改めて思える初詣となった。

良い年になりますように。。

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