空をみて

今年は初めてじっくりと秋の色を堪能した。この一週間程前の頭中は「秋」だったのが冷えた空気や足元の積もった落葉、又ツリーやイルミネーションを見て「冬」を実感し始める。公には既に11月7日が立冬だったようだ。商業者の方々にとってはこれからが書き入れ時助走のような時であるが一方の自分は徐行、銀杏の樹々につけられた温かそうに感じられる電飾とは反対になぜかその雰囲気から遠くにいるような感覚、この冷たい雨に近い感じがしている。

ご飯が食べられて着る服もあって散歩もできてこんなことを考えて書く所も時間もあって寝る場所もあって困らない、子供の頃からそれなり物質的には恵まれて傍からもそう思われていたと思う。他あってそこから抜け出したかったはずが形を変えて同じ事になっているような・・ただ今はこの雨同様更に冷静な自分がいる。

ふとこの電飾を付けられて温かで幸せそうな空気感と銀杏を見て、自分と重なって何ともいえないこの文章となっている甘いんだろうと思う。只、ここに書くことができて幸せだ。イルミネーションを見て素直にきれいと思えたらって思う。

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