空をみて

国立西洋美術館がリニューアルしていると最近聞いたので、久しぶりに上野へ向かった。近代建築家の巨匠のひとり、ル・コルビュジェの館は今日も落ち着いて待っている感じだった。

最近の施設では予約チケットで入れるので楽だし、またイヤホンで説明も聞くことができる。が、まずは直接絵と向き合いたかったのでやめた。 今回の展示は「自然と人のダイアローグ」というテーマで様々な有名画家の作品が整然と並んでいた。

印象派の絵画は、今まで観たことはあったが初めてみるような感覚で絵の前に長くいたような気がする。近くからだと筆のながれや厚み、惹きこまれる混ざりあった色、何だか絵のオーロラを見ているような感覚でじかんが経っていた。離れてみると、そうそう よく目にする有名な絵だなと同時に迫力を感じたりして・・

自分がいつも絵みたいと思って写真に撮っていた空を描いた絵画の題「雲」が目に入った。はっとするような、はたまた あ、どうも的いつも見慣れた雲に「出会い」を感じた。いつも見上げていたのものが壁に切りとられて存在する感じがして少しだけ不思議なきもちにもなっていた。

樹木の絵、波、水辺、花、象、人も、学生のころに観たカンディンスキーの絵も壁に貼られた画家たちのことばすべてが、 今の自分にまっすぐ入ってくる鑑賞となった。

そうそう、画家たちの追求されたことばの中に、さり気なくポール・ゴーガンのことば「タヒチの香気を放つ美しき金色の花」というのがあって、香気という文字にノアノアとるびが振られていた。平和的でいい響きだと思った。タヒチか・・

なんだか夢をみてきたようなふわっとした感覚を抱きつつ、ロダンの彫刻が待つ外へ出る。現実の空間に傑作があるという、これまた不思議な感じがした。

*↑モネのとても大きな絵「睡蓮」の一部です。

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