宿泊は、細い鉄骨の柱に藁ぶきののった屋根の下、シアーカーテンのような柔らかなハンモックがいくつか吊り下げられていた。旅行会社の方の勧めのままやってきた自分には、どの風景も夢心地のような不思議な気持ちがした。しばらく休憩した後、水着に着替えて行こう!と言われてそれに従った。水着?と思いつつも進んでいくと滝の水流の音に近づいてきたのが分かった。サポの滝。薄茶色の滝のミストを浴びながらその裏をくぐって、次は低い滝裏へ。入るの⁈戸惑いつつ、重い水の向こう側に恐る恐る入り込んだ。ここはさすがにびっしょりになったが、カナイマに着いた時の不安はすっかりなくなっていて、目の前の水の迫力とはだしのガイド少年に惹きこまれていた。
少し遠くで落ちていく滝の音を聞きながら、体に沿ってくれるやさしい布につつまれてカナイマの一夜を越えた。
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