空をみて

2日目は世界最大落差979mの滝、エンジェルフォールへ向かった。川をモーターボートでひたすら上っていく。スペイン人のハイな学生達と現地人2人、晴れた青空の下、水しぶきを心地よく浴びながら岩の間を抜けていく。エンジン音が威勢よく鳴りひびき、目的地へ突っ走っていく感じは爽快だった。

昼は乾いたサンドイッチを食べて、また上を目指す。川の岩は増してごつごつした大きな存在になっていき、更なる向こうの景色はあの有名なテーブルマウンテン、上から見定め 良いだろうと大自然の中へ迎え入れられたような感覚になっていた。どの地点だったか忘れたが、今度はエンジェルフォールが見えるところまで、森の中をひたすら登り途中の滝つぼで泳ぐことができた。学生達はとても素早く水に浸かっていた。

出発して6時間は経過していたか当日泊まる場所へ歩いてついたときには真っ暗、まさに電気もなくどうやってついて行ったか覚えていない。(陽気な学生がタンバリンを叩いていたような・・なぜ持っていたんだろう・・)体もそれなりに疲れていた中、黒い空間に絵でよく見る豚の丸焼きならぬ鶏の丸焼きの「炎」が浮かび上がった。炎ってこんな色なのかとひたすら鶏をのみこんでいく濃いオレンジの勢いに見入っていた。お腹もすいていたし香ばしくなった鶏は格別だった。

そして夜のベットはやはりハンモック。その前にトイレ、はないのでペアでばらばらと暗闇へ消えた。戻ったあとは自分の巣になったようなハンモックにはいり、学生達のブランコ遊びに接しながら皆いつの間にか眠りに堕ちていった。

翌朝はインコの声、さわやかな空気で目を覚まし、水の音、でも大音量でもない音に引き寄せられるようにエンジェルフォールの見えるところまで歩いた。木々の合間から虹が見えた。

 

ずっと静かにそこにある、生きている神秘を感じた。

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